映画『モーリス』のラブシーンはアレックとの窓辺の名場面が必見!ベネチア受賞作の見どころ解説

映画『モーリス』(1987年)には、モーリスとクライヴの切ないプラトニックな関係と、アレック・スカダーとの情熱的なラブシーンが描かれています。

特にアレックがハシゴを登って窓から訪れる場面は、多くのファンが「映画史に残る名場面」と評価する印象的なシーンです。

この記事では、『モーリス』のラブシーンの詳細な見どころや、ジェームズ・ウィルビー、ヒュー・グラント、ルパート・グレイヴスの演技の魅力をまとめてご紹介します。

作品名 モーリス(Maurice)
ジャンル 映画(イギリス)
公開年 1987年(日本公開:1988年1月30日)
監督 ジェームズ・アイヴォリー
原作 E・M・フォースター『モーリス』(1913年執筆・1971年出版)
キャスト ジェームズ・ウィルビー、ヒュー・グラント、ルパート・グレイヴス
上映時間 約140分(R15+)
受賞 第44回ベネチア国際映画祭 男優賞・銀獅子賞

『モーリス』のラブシーン一覧

映画『モーリス』では、主人公モーリス・ホールが2人の男性との関係を通じて自分自身の愛と向き合う姿が描かれています。それぞれのラブシーンは作品のテーマを象徴する重要な場面です。

モーリスとクライヴ・ダーラム ― プラトニックな愛と別れ

ケンブリッジ大学で出会ったモーリス(ジェームズ・ウィルビー)とクライヴ・ダーラム(ヒュー・グラント)は、知性と感性で惹かれ合い、クライヴがモーリスに愛を告白するところから物語が動き出します。

2人の関係はプラトニックなもので、クライヴは肉体関係を持つことを拒み続けました。しかし、夏の別荘で過ごす日々の中で2人の親密さは確かに増していき、その繊細な距離感が観る者の心を揺さぶります。

印象的なのは、食事中にクライヴが倒れた際、モーリスが思わずキスをして看病しようとする場面です。このシーンでは、モーリスの抑えきれない感情が静かに表現されており、ウィルビーの繊細な演技が光ります。

しかし、同級生が同性愛者として逮捕される事件をきっかけに、クライヴは社会的体裁を選び、貴族令嬢との結婚を決意します。モーリスにとっては初めての愛の喪失であり、この別れが物語の大きな転換点となっています。

モーリスとアレック・スカダー ― 窓辺から始まる情熱的なラブシーン

クライヴの愛を失い絶望の底にいたモーリスに、思いがけない出会いが訪れます。クライヴの別荘に招かれた際に出会ったアレック・スカダー(ルパート・グレイヴス)は、ダーラム家の猟場番として働く若者でした。

本作で最も印象的なラブシーンは、モーリスが悪夢で目覚めて窓を開けると、アレックがハシゴを登って訪れる場面です。言葉ではなく行動で愛を示すアレックの大胆さと、それを受け入れるモーリスの姿が、静かな夜の中で美しく描かれています。

その後、2人はボートハウスで一夜を共にします。壁の鏡にモーリスの姿が映るという演出が印象的で、ジェームズ・アイヴォリー監督ならではの格調高い映像美が際立つシーンです。

身分の違いから最初はアレックの愛を受け入れることを躊躇していたモーリスですが、最終的にはアレックと共に生きる道を選びます。アレックは故郷を捨て、モーリスは社会的地位を捨てて、2人は結ばれるのです。

各ラブシーンの見どころ・注目ポイント

『モーリス』のラブシーンが多くのファンの心に残り続けている理由は、単なる恋愛描写にとどまらない奥深さにあります。

演技・演出の評価

クライヴとの関係を演じるヒュー・グラントは、知的で理性的でありながら内面に葛藤を抱える青年を見事に表現しています。一方、モーリス役のジェームズ・ウィルビーは、愛に対して不器用ながらも誠実に向き合う姿を繊細に演じました。

2人は本作での演技が認められ、第44回ベネチア国際映画祭で男優賞を共同受賞しています。また、ジェームズ・アイヴォリー監督も同映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞しました。

アレック役のルパート・グレイヴスは、言葉よりも行動で感情を伝える野性的な魅力を持つ青年を力強く演じています。クライヴとアレックという対照的な2人の相手役によって、モーリスの感情の変化がより鮮明に浮かび上がる構成になっています。

ファンの反応・話題性

映画レビューサイトでは、「映像が儚くも美しい」「モーリスの苦悩を優しい視点で描いている」という声が多く見られます。ラブシーンについては「品がありながらも感情がしっかり伝わる」と評価されています。

ラストシーンについても多くのファンが言及しており、「モーリスが愛する人を選んだ姿が眩しく、たとえ困難な道であっても羨ましく思えた」という感想が寄せられています。

また、クライヴが窓辺に佇むラストの姿には「切ない余韻が心に残る」という声があり、愛を選べなかったクライヴの喪失感が作品全体の深みを増しているという評価も見られます。

『モーリス』を視聴するには?

映画『モーリス』は1987年の公開から長年にわたって愛されている作品で、現在も複数の方法で視聴することができます。

2018年には製作30周年を記念して4Kデジタル修復版「モーリス 4K」としてリバイバル公開されました。DVDやBlu-rayも4Kレストア版が発売されており、美しい映像をより高画質で楽しむことができます。

この作品は各種動画配信サービスで視聴できます。最新の配信状況は各サービスの公式サイトでご確認ください。

この作品が好きなら(関連作品)

『モーリス』のような美しい映像と繊細な恋愛描写が好きな方には、同じくジェームズ・アイヴォリー監督の作品がおすすめです。

『眺めのいい部屋』(1986年)はイタリアとイギリスを舞台にした恋愛映画で、ヘレナ・ボナム=カーターが主演を務めています。また、『ハワーズ・エンド』(1992年)もフォースター原作の文芸作品で、階級社会を背景にした人間ドラマが楽しめます。

同性愛をテーマにした名作映画としては、『ブロークバック・マウンテン』(2005年)も、時代や社会の制約の中で愛を貫こうとする2人の男性の物語として、『モーリス』と共通する魅力を持っています。

まとめ

映画『モーリス』のラブシーンは、クライヴとのプラトニックな愛の切なさと、アレックとの情熱的な結びつきという対照的な2つの関係を通じて、「本当の愛を選ぶとはどういうことか」を問いかけてくる作品です。

ベネチア国際映画祭で男優賞と銀獅子賞をダブル受賞した演技と演出は、公開から30年以上経った今も色あせることがありません。

4Kレストア版の発売で改めて注目を集めている今、まだ観ていない方はもちろん、以前観たことがある方もぜひ改めてこの美しい愛の物語を体験してみてはいかがでしょうか。

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